「庭木を植えたいけれど、何を選んで良いのかわからない…」「以前植えた庭木はすぐに枯れてしまった…」そんなお悩みあると思います。植木は生き物ですので、土地柄に合った物を選ばなければいけません。また、できるだけ元気な物を選んだ方が良いのは間違いないです。そこで今回は失敗しない植木・庭木の選び方をご紹介します。
基本は環境に合わせて選びましょう
どんな立派な樹木を植えても環境に合わなければ枯れてしまいます。樹木にも色々な種類があり、日当たりの良い場所を好む木、半日陰を好む木、水はけの良い場所を好む木などがあります。自分の庭の環境を考え、より適した物を選ぶと良いでしょう。
【陽樹】日光が少ないと枯れてしまう植木
- サクラ
- クロマツ
- カラマツ
- ケヤキ
- ユリノキ(ハンテンボク)
- ムクゲ
- ネムノキ
- ネズミサシ
- シラカンバ
- ハゼノキなど
【陰樹】日陰でも育つ樹木
- クチナシ
- ヤツデ
- ヒイラギ
- キャラボク
- マサキ
- アスナロ
- カヤ
- アオキ
- サンゴジュ
- カクレミノなど
【肥料の少ない土地でも育つ樹木】
- プラタナス
- トゲナシニセアカシアなど
【水湿に強い樹木】
- アオギリ
- アスナロ
- サンゴジュなど
どんな樹木が自分の庭と合っているのか判断が付かない場合は丈夫な種類を選んでおくのをオススメします。樹木の種類は土地によって様々なので、植木販売店の店員に聞くのが一番良いでしょう。予め自分の庭の環境を整理しておきましょう。
成長後の大きさを考えておく
庭木を植える予定地を見て「これぐらいの大きさの樹木が良い」というのは予め考えておきましょう。樹木の種類によっては大きく育つものもあります。家の出入り口の見通しが悪くなったり、枝が伸びすぎてご近所トラブルになったりすることもあります。
落葉樹は掃除が大変
また、落葉樹を買う際にも注意しましょう。葉が落ちるので掃除が大変になるのもありますが、お隣にまで葉が落ちてトラブルになることも少なくありません。サクラ、モミジ、イチョウなどは人気がありますが落ち葉の多い樹木でもあります。
良い植木・庭木の選び方
買う樹木の方針が決まったら、いよいよ実物を見ていきましょう!もちろん元気な植木を選びたいですよね!それにはいくつか見分け方のポイントがあります。
病害虫にかかっていないこと
一番重要なポイントです。いくら丈夫な樹木でも病気、害虫で弱っていたらすぐに枯れてしまいます。また、最悪の場合まわりの植木に感染することもあります。以下のような物はできるだけ避けましょう。
【避けた方が良い植木】
- 葉に黒い斑点ができているもの
- 葉に白い斑点ができているもの
- 葉が黄色く、萎びているもの
- 葉の裏に小さい虫が付いているもの
- 幹や枝に大きなこぶの付いているもの
- 幹や枝に小さな穴が開いているもの
- 幹や枝に貝殻の様な小さい虫が付いているもの
パッと見てわかるのは上記のような物になります。しかし、これ以外にも目に見えない病害虫が多数あります。例えば松枯れで有名になったマツノザイセンチュウなどは体長が1mm程度しかなく、肉眼で見分けることはほとんど不可能です。
また、植木は根の状態が一番重要です。昔から「植木は根を見て買え」と言われているほどです。病気の症状が根に現れる場合もあります。しかしほとんどの場合、根は根巻きされており、中の様子を確認することはできません。
買うときによく観察するのはもちろんですが、目に見えない病害虫も多いので信用のある業者から購入するのも重要です。
下枝があるかどうか
これは見てすぐわかる特徴です。苗木の時は大体下枝が付いていますが、手入れが悪いと無くなってしまう場合があります。具体的には以下のようなことが考えられます。
- 畑に密植されていたもの。密植されていると風通しが悪く内部の湿度が高まり、蒸れた状態になり下枝が枯れてしまいます。
- 手入れがされていないもの。苗木の時に不要な枝や葉を取り除かないと、風通しが悪く下枝が枯れてしまいます。
下枝は一度枯れると中々出てきません。手入れが行き届いていない植木は下枝が無いので一つの目安になります。
傷口が塞がっているかどうか
枝を剪定した際にできた傷口が塞がっているかどうかはしっかり見ておきましょう。傷口が塞がっていないと病害虫に侵される恐れがあります。また、適切な時期に枝を切るとすぐ塞がりますが、手入れの時期が不適当だと中々塞がりません。手入れが行き届いているかどうかの判断基準になります。
根鉢の土は自分の庭の土と似ている?
植木の根の周囲についている土が自宅の庭と似ているかどうかよく観察しましょう。同じような土ならば、植え替えた際にすぐに活着(根が馴染むこと)し生育します。あまりに土の質が違う場合には客土(適切な土に入れ替えること)をしなければなりません。
幹や枝の皮が傷んでいない?
遠方から樹木を運んでくる際に、幹や枝に傷が付く場合があります。大きなトラックで樹木を運んでいるのを見たことがあると思います。運搬途中に傷が付いてしまうということは、取り扱いが雑な証拠です。樹木を掘った時も作業が雑だった恐れがあります。
幹に縄の跡が無い?
幹に縄の跡や、縄のような食い込み跡がある場合は避けましょう。樹木に支柱を充てる際にシュロ縄などで固定するのですが、手入れが行き届いていない場合は締め直しもおざなりになっています。締め直し作業を怠るとシュロ縄が幹に食い込んでしまい、縄の跡として残ります。跡が残っている物は手入れが行き届いていないものと考えて良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は植木、庭木の選び方についてご紹介しました。植木の選び方で大事なことは、まず第一に自宅の環境に合った物を種類を選ぶこと、第二に健康で元気な物を選ぶことです。
- 庭の環境(日当たり、土質、水はけ)にあった植木を選びましょう!
- 庭のバランスを見て植木の成長後の大きさもイメージしておきましょう!
- 大きすぎる木、落葉樹などはご近所に嫌われることがあります。
- 植木を購入する前に、病害虫に侵されていないか確認しましょう!
- 植木を購入する前に、幹や枝が傷ついていないか確認しましょう!
- 植木を購入する前に、下枝が付いているかどうか確認しましょう!