植木・庭木の手入れ

植木・庭木の植え付け方!移植方法を解説します!

2018年4月6日

植木の植え付け方

せっかく植木を買ってきて移植したのに枯れてしまった…そんな経験ありませんか?実は植木はとっても繊細!丁寧に作業しないと根が張らず、活着しないまま枯れてしまうこともよくあります。そこで今回は植木の適切な移植方法をご紹介します。

植木を移植する時期

植木を移植する前にまずは時期を確認しましょう。樹木の種類によっては合わないシーズンに移植すると枯れてしまう場合があります。代表的な樹木の植え付けシーズンを下記にまとめておきます。

  • 落葉樹は11月下旬~3月初旬
  • 常緑広葉樹は6月~7月
  • 針葉樹は3~4月、9月~10月
  • 竹はタケノコの生える一カ月前

このように樹木の種類によって植え付けシーズンが全く異なるので事前に確認しておきましょう。詳しくは下記のページもご覧ください。

【関連】植木・庭木の植え替え(移植)の時期はいつがいいの?

植木の植え付け方

それでは実際に樹木を移植していきましょう。

日当たりを考える

木の種類から陽樹(日光が少ないと枯れてしまう樹木)か陰樹(日光が少なくても育つ樹木)を判断し、陽樹なら南向き、または南西向きに穴を掘りましょう。逆に陰樹であれば北向きまたは東向きに穴を掘ると良いでしょう。

【代表的な陽樹】

  • サクラ
  • クロマツ
  • カラマツ
  • ケヤキ
  • ユリノキ(ハンテンボク)
  • ムクゲ
  • ネムノキ
  • ネズミサシ
  • シラカンバ
  • ハゼノキなど

【代表的な陰樹】

  • クチナシ
  • ヤツデ
  • ヒイラギ
  • キャラボク
  • マサキ
  • アスナロ
  • カヤ
  • アオキ
  • サンゴジュ
  • カクレミノなど

植え付け穴は大きめに掘りましょう

移植する植木の根鉢の大きさを確認し、それよりも一回り大きく掘りましょう。深さも根鉢がすっぽり入るくらいの大きさが理想的です。穴の底は土が固くなっており、新しい根が入っていかないので少し掘り返し柔らかくしておきましょう。サクラやウメなど、花を楽しむ樹木の場合は底部に堆肥や腐葉を入れてよく元土と混ぜておきましょう(根が直接堆肥に触れると刺激が強く、枯れてしまう原因になります。根が酷く切れている場合は肥料を入れるのを避けましょう。また、肥料を入れる場合でも必ず元土と混ぜてぼかしておきましょう)。

「掘る場所の土が固い」「掘るのが面倒」という理由で浅く掘り、そこに植え付ける方もいますが絶対に避けましょう。掘る深さが浅いと根の上部が露出していまい、夏季に急激に乾燥してしまい枯れる原因になります。必ず掘る穴は根鉢より一回り大きくしてください。

土が悪い場合は

植え付ける場所の土が悪い場合には客土(樹木が成長する土を他所から入れること)をする必要があります。例えば山を崩した後の粘土や赤土、海の近くで砂が多い場合などに必要です。客土は肥料とは違いますのでご注意ください。肥料は栄養分ですが、客土は根が張る良質な土のことを指します。

移植後はしっかり土を踏み固める

樹木をしっかりと植え付けたら土をしっかりと踏み固めておきましょう。根鉢と土が密着して根が張りやすくなります。掘り返した土は時間経過で少し沈下しますので、幹の周りの土は少し多めに盛っておくと良いでしょう。

移植後の水やり(潅水)

移植直後の水やりは非常に重要です。基本的に移植直後は水をたっぷり与えると良いでしょう。ホースから勢いよく水を出すと土が流れてしまうので静かに流し込むのが理想的です。次に与える潅水は、前回かけた水が蒸発または土中に吸収されて地面が白くなってから行います(前回の水が残っているうちに水やりをすると過失の原因になりますのでご注意ください。)

移植した年の夏は十分に水を与える必要があります。根が十分に回復していなため、すぐに水分が無くなりカラカラになってしまうためです。真夏は日中に水を撒いてもすぐに蒸発してしまうため、夕方以降に撒くのが効果的です。

逆にクロマツやアカマツなど水分をあまり好まない樹木の場合は、最初から最後まで水やりをせずに植え付けを行います。マツは根鉢(土)についている微生物(バクテリア)が大切で、この微生物が好気性(通気性を好む)のためです。そのため、移植後も水やりは控えましょう。

施肥

肥料は必ずしも必要というわけではありません。花や果実を付ける樹木の場合は、先ほど書いた通り植え付け時に穴の底に堆肥、腐葉を混ぜておきましょう(花や実を付けるには沢山の栄養分が必要になります)。

しかし、マツ、スギ、イチョウ、カシなど美しい花を観賞するものではない樹種の場合は肥料を与えなくても大丈夫です。

また、移植時には根がダメージを受けている場合がほとんどですので、肥料が直接根と接触しないように注意しましょう。根を傷める恐れがあります。大切な木の場合は肥料を与えずにそのまま移植した方が良いでしょう。




まとめ

今回は植木・庭木の移植方法をご紹介しました。植木を移植する際は必ず根鉢より一回り大きく穴を掘りましょう。浅すぎると根が露出し、日差しの強い夏場に枯れてしまいます。また、移植後は早く根付くようにたっぷりと水をあげましょう(ただし、マツなどの水を好まない樹種は除く)。

  • 植え付け前に、その場所の日当たりの良さを確認しておく(陽樹なら日当たりの良い場所、陰樹なら半日陰に)
  • 植え付け穴は根鉢より一回り大きく掘る
  • 桜や梅など花を観賞する樹木は、植え付け時に堆肥を混ぜておくと良いでしょう
  • 移植後は土をしっかりと踏み固めておく
  • 移植直後にたっぷりと水を撒きましょう

【関連記事】

剪定で悩んでいる方は

植木の手入れで一番大変なのが剪定ですよね。素人が植木の形を整えるのって難しいですし、下手に切ると樹勢が弱ってしまう原因にもなります。
また、高所の作業は意外と危険!私の知り合いが先日、素人作業で剪定していたら脚立から落ちて足を折ってしまう事故がありました。「当分仕事に出られない」とのことで、一歩間違えば大事故に繋がる恐れもあるんだと改めて認識しました。慣れてない方や、高齢の方は素直にプロに頼んでしまった方が良いと思います。

●プロの剪定で安心!【剪定110番】(公式ページ)

剪定というと地元の造園業者に依頼するイメージでしたが、地元業者を知らない方でもネットから申し込むことができます。オススメは剪定110番です。日本全国どこでも対応していますし、24時間365日受付しているのでとっても便利です。さらに無料で見積りもしてくれるので非常に便利です。悩んだらとりあえず見積りだけ取ってみるのもアリだと思います。地元業者を知らない方にはとりあえずコレが一番オススメです。

  • この記事を書いた人
kase01

加瀬

7年ほど造園資材、清掃資材の販売に携わっています。除草剤、苔駆除剤、植木肥料、消臭剤、清掃資材などをプロ目線でご紹介します。庭園管理士の資格所持。 【詳しいプロフィールはコチラ】

© 2024 お庭きれい相談室 Powered by AFFINGER5