ゼニゴケにお湯、熱湯をかけると枯れるという噂があります。実際に枯れることは枯れるのですが、非常に危険なのでやらないで欲しい方法でもあります。今回はお湯を使ったゼニゴケ駆除のメリット・デメリットについてご紹介します。
そもそもお湯、熱湯でゼニゴケは枯れる?
枯れます。しかも即効性で枯れます。植物に熱湯をかけるというのは火で焼いているのと同じことですので、ほぼ全ての植物を熱湯で枯死させることができます。
溝の中、深い所には熱が伝わらないことも
ただし、地中の深い所や、溝の細かい所などお湯の熱が伝わりづらい所には効果がありません(当たり前ですよね)。その場合には大量のお湯が必要になってきますので、お湯を使っての除草は効率的とはいいづらい状況です。普通の除草剤などは霧状にスプレー噴霧ができますが、お湯の場合は温度が下がってしまうのでどうしてもヤカンなどで注ぐ以外の方法がありません。
お湯、熱湯を使った除草は危険なのでやめましょう!
記事の初めでも書いていましたが、熱湯を使った除草は大変危険です。当たり前の話なのですが、火傷のリスクが非常に高いのが一番の問題です。
筆者も一度お湯を使って除草を試みたことがあるんですが、沸いた鍋を持って玄関まで行き、履物を履いて玄関の段差を跨いで庭まで行ってゼニゴケにお湯をかける。「これは非常に危ない作業だな」と実感しました。熱々の鍋ですので、どこにも置けないですし、一度ひっくり返してしまうと火傷の危険もありますし、床や壁にこぼしてしまっても大変です(熱で変色する恐れがあります)。さらに、上でも書いている通り、熱湯を使った除草は効率的とは言えませんし(一度に撒ける面積が少ない)、火傷の危険を冒してまでやるメリットがありません。
熱湯で火傷するリスクがあるうえに、除草できる面積は非常に少ないのでやめておきましょう!
塩が土壌に残留するリスクがある
ゼニゴケや雑草を駆除するためだけにわざわざお湯を沸かす人は少ないと思います。きっと何かを茹でた際の残りのお湯をかける、という人が多いんじゃないんでしょうか?その際、お湯の他に塩が入っていることと思います。(野菜の下茹でとか、パスタのゆで汁など)
塩は土壌中で分解されず、残留します。当然ですが、土壌の塩分濃度が上がると植物および生物が一切生息できなくなります。さらに、建物の基礎、鉄筋、地下の配管など塩に触れると腐食が進んでしまいます。リスクしかありませんので塩水をお庭に捨てるのはやめましょう。
詳しくはコチラ→ゼニゴケは塩で枯れる?絶対に塩を撒かないで!本当に危険!
お湯、熱湯を撒くと地中の有益な微生物も殺してしまう
当然ですが、お湯を撒くと植物だけでなく、昆虫や微生物なども殺してしまいます。花や作物を植える際に有益となる昆虫やミミズ、土を分解する微生物なども殺してしまいますので、植栽を植える予定の場合は熱湯を撒くのはやめましょう。
まとめ
熱湯を使ったゼニゴケの駆除は大変危険なのでやめましょう。火傷のリスクを考えると、除草剤を使った駆除よりも危険だと感じるぐらいです。また、茹で汁に塩が含まれている場合、土壌に残留し植物が育たなくなりますし、建物の腐食を早める原因にもなります。熱湯は熱で地中の有益な微生物まで殺してしまうのでデメリットばかりが目立ちます。
ゼニゴケはどうやって枯らせばいいの?
ゼニゴケにはゼニゴケ専用の除草剤がオススメです。除草剤というと環境に悪そうなイメージがありますが、現在の除草剤製造技術は進んでおり、植物だけに作用するように作られておりますのでヒトには安全な作りになっています。(少なくとも熱湯よりは絶対に安全です。)
雑草用の除草剤を使ってもコケ類全般に効果が無いので、必ずゼニゴケ専用の除草剤を使用するようにしましょう。(参考→ゼニゴケは除草剤じゃ枯れない!?使い方間違っていませんか?)
筆者のオススメはゼニゴケ専用コケそうじです。ゼニゴケ専用除草剤は各メーカーが出しており、色々種類があるのですが、試してみた中でコレが一番効果が感じられました。何より即効性があり、何度か使ってみたところ大体3日程でゼニゴケが枯れました。(他社商品だと枯れるまで一週間~二週間ほどかかる物もありました。)コケそうじを実際に撒いて、枯れるまでの様子を↓の記事で紹介しております。
【関連】ゼニゴケ駆除には「ゼニゴケ専用除草剤コケそうじ」がオススメ!
※広い場所に使う場合は濃縮タイプ、お試しで使いたい場合はスプレータイプをお選びください。濃縮タイプはスプレータイプと比べて10倍ほどの面積に使えます。